吃音のある学生の心理状況

私自身は吃音ではありませんが、以前仕事の関係で吃音を持った学生に出会った事があります。
その時に強く感じたのは、その学生が話す事に対してとてもプレッシャーを感じているという事実です。
話をするたびにどもってしまうので、声を出す事自体が怖いのです。
その学生の場合は、言葉の所々で同じ音を繰り返す(例:「す、す、す、す、す、す、すみません」)特徴があるだけで、
会話をする分に支障は全くありませんでした。
それでも本人はそのことをとても気にしており、思い悩むことが多々ありました。
保護者の方に「本人には、そんな気にする事じゃないよ、って言ってるんですけど、そのせいで将来の事が決められないみたいなんです。普通の会社に入って安定した生活をしたいけど、自分のこの話し方じゃきっと普通の仕事はできないから、もうどうしていいか分らないって言うんです。」と言われた事があります。
それだけが理由だとは思いませんが、色々な事が重なり精神科に行くことになりました。
私はその時に、コンプレックスがそこまで思いつめさせてしまうことを痛感し、
どのようにしたら、助けになれるのかなと本当に考えましたが、答えは見つかりませんでした。
10代の多感な時期の学生の自尊心の問題でもあるので、第三者に何ができるのかという問題は本当に難しいです。
それはそれで人生だと受入れるのも一つなのかもしれませんが、少なくとも「こんな話し方じゃ・・・」と追い詰められた気持ちから抜け出させる方法はなかったのかなと今でも忘れられません。

自信と発言

私は太りやすい。
冬に脂肪を蓄積して、夏になると暑さや忙しさでやがて痩せていく。なんと夏と冬では体重の増減が5kgほどもある。
さすがに5kgも増えると見た目も変わるので、ちょうど今の時期は少しずつ劣等感が押し寄せてくる。
鏡に映るブサイクな自分。
夏のキャミソールが着れない自分。
やがてその見た目の劣等感は対人関係にも影響を及ぼし、仲のいい友人でさえまともな話ができなくなる。
言われたことに対して何を発言すれば、どんな言葉を当てはめれば適当なのかわからなくて、考えているうちに何を発言しようとしていたのかわからなくなって言葉が吃る。
私が吃ると相手の申し訳なさそうな表情やイライラしているような態度がまた、私を言葉の迷子にさせてしまう。
そんなことがあると、さらに気持ちが沈んでいく。誰にも会いたくなくなってしまう。
それが私の冬の姿である。
そんなこんなで厳しい冬が過ぎ去れば春がやってくる。私は忙しくなり、また痩せていく。
毎年同じことの繰り返し。
こんな風になるのならちょっとは冬の飲食を控えればよいものだと、毎年反省はするけれど、どうもうまくいかない。
私は精神的に未熟で弱い。
自信が極度に喪失する冬が苦手だ。

好奇な目でみられる辛さ

3歳の娘は話始めるのが少し遅く、2歳半位からしっかりお話をし始めましたが、2歳違いの弟が声を出すようになった頃から吃音が始まりました。最初は成長過程で当たり前のことだと思い、何の疑問や不安を持たなかったのですが、周りの方から「どうしたの?」「ちゃんとお話しできないのかな?」など言われるようになり、親子で不安になっていきました。吃音は精神的に不安になるととても酷くなり、注意を受けたりすればするほど、お話ができなってしまい、最後には諦めて話すのをやめてしまうこともあります。本人は他の人と同じようにお話をしているつもりでも、しっかり音が出ていなくて違う言葉に聞こえてしまうこともあります。例えば「お水」を「おじむ」と言ってしまったり。(しっかりとお水と言えていた時期もありました)一生懸命頑張っている娘を見るととてもかわいそうになります。3歳になり心理の先生に診察していただきましたが、安定させてあげるように言われました。私が不安に思ってしまうことでより不安定にさせてしまっていたようです。また、常に娘に向き合っていたつもりでしたが、それが対処法と知り、親としての不甲斐なさを感じショックを受けました。まだ3歳ですのでこれから成長していく中で吃音が克服できればと願っております。

近づいてはいけない人物

小学生の息子の習い事のところに、同じく小学生の娘さんがいる怖いママさんがいます。
ある時、早朝6時ごろから習い事がある日があり、私も他のママさんもほとんどすっぴんに近い状態で服装も適当。
そんな中、そのママさんのまつげがフサフサに。エクステをしたようで、早朝から化粧もバッチリでした。
それを見たひとりのママさんが、「うわぁ~○○さん、朝からバッチリキレイにしてますね。」とみんなの前で言ったところ、
その言葉が気に入らなかったらしく、後日そのママさんから呼び出しが。
「あのねー。別に朝から必死になって化粧したわけじゃないから。みんなの前であんなこと言わないでくれる?」と怒鳴られたらしく、
その言われたママさんはびっくりして涙が出てしまい、泣いて「すみません!悪気はなかったんです!」と謝ったようなんですが、その後が恐怖。
さっきまで鬼の形相だったそのママが、ニコッと笑って、
「うふふ。ハイ。もう仲直りー。」と言ってハグして抱きついてきたそうなんです。
それを聞いた時、鳥肌が立ちました。
そんなことでと言っとなんですが、そんなことで呼び出したり、さらには怒鳴ったり、そうかと思うと急に笑顔になったりして…
あ、この人に近づいてはいけないと、思いました。

どもりを気にして引っ込み思案だった幼少期

私は幼い頃、かなりどもりが酷く、幼いながらも悩んでいた記憶があります。
覚えているのは幼稚園に通っていた頃、朝先生に挨拶するのにもすんなり言葉が出ず、「お、お、おはようございます」と言うのが精いっぱいで、
それを聞いている周りの子供たちにも、真似をさせたりからかわれたりしていました。
家の中でも、2歳年上の兄にもからかわれて、悔しいし、でもなかなかそれを言葉に出来ず、もどかしい思いをしていたのを覚えています。
次第に、だんだん外では話をするのが恥ずかしいと思うようになり、幼稚園では引っ込み事案な子供になっていました。
両親は私を心配し、幼稚園の先生にも相談したりしてくれていたようですが、まだまだ成長段階なので、あせらずにゆっくり様子を見ていきましょうと言ってもらっていたようです。
家では、とにかくゆっくり話す事を練習しました。一文字一文字ずつ、赤ちゃんに言葉を教えるような感じで時間をかけて練習してくれました。
そして、気がついたら普通に話が出来るようになっていましたが、未だに、言葉を発する前に、一瞬間を置いてしまうクセのような物が出る時があります。
どこかで、また言葉がすんなり出ないのでは、と不安がよぎってしまうので、慎重になってしまうのだと思いますが、今では人と話すのは大好きです。

吃音者の僕がマジで買ってよかった3つのアイテム

まずは僕の吃音歴

僕は吃音歴28年の難発型です。
幼い頃からどもっていたようで、幼稚園の時に「ゆっくり話しなさい」と先生から注意されたのを覚えています。
小中高は人と話さない根暗タイプの人間でした。今思えば、吃音が人に知られるのを極端に恐れていたのだと思います。
ただ人と話さないおかげか、吃音で悩むことは少なく、今後の将来については意外と楽観視していました。

それでも高校卒業後の仕事は、なるべく人と話さなくてもいいシステムエンジニアの仕事を選びました。選んだ理由はパソコンを相手にする仕事だと思ったからです。

しかし、それは大きな間違いでした。
パソコンに向かうのは新人研修の間だけで、その後は営業のような仕事が待っていたからです。
お客さんと打ち合わせをしたり、お客さんからコンタクトがあれば営業に行ったり。
特にプレゼンや電話連絡は、死にたくなるくらい酷いものでした。

何とか吃音を治したい!と思い、色々な手法に手を出してみたのですが、結局は吃音が治ることはありませんでした。
ただ、今では何とか仕事に支障がない程度まで、吃音をコントロールできるようになっています。

そんな僕が吃音を克服できたおススメグッズを紹介してみたいと思います。

映画「青い鳥」

僕の吃音人生を変えてくれたバイブル的な映画です。

【あらすじ】
中学校を舞台に、自殺未遂をした生徒といじめを傍観していた生徒、そしてそこに赴任してきた吃音を持つ先生を描いた作品。
自殺未遂の後、マスコミが学校に押し寄せ、生徒達は動揺します。
大人達は問題になっているいじめを何とか沈静化しようと「触らぬ神に祟りなし」といった態度で生徒に接します。
しかし吃音先生は、いじめに対して考え始めた生徒に真剣に向き合います。

映画の冒頭、吃音先生が生徒に自己紹介するシーンがあります。
どもりながらもゆっくりと生徒に語り掛け、自分が吃音者であることを告白しています。
クスクスと教室に失笑がおこる場面は、吃音者なら誰もが経験あると思いますが、見ているのがとても辛かったです。
だけど、堂々と紳士的な吃音先生の姿は、とても印象に残りました。

そして僕が一番影響を受けたのは、生徒会でいじめの話になり生徒が泣きながら先生達に質問するも、先生達は曖昧な答えではぐらかそうとしたシーンです。
その時の吃音先生の言葉で、僕の人生は変わりました。

『彼は真剣に話をしています。だから真剣に聞かなくてはいけない』

そう。僕はいつも真剣に話をしている。
だけど周りの人達は、僕のどもりがおかしくてそれどころじゃない。

けどそれは僕の問題じゃない。
僕は真剣に話している。それを真剣に聞くか、聞かないかは相手が決めること。

この映画を観終わった時、僕は吃音を気にするのを止めにしようと誓いました。

吃音の映画と言えば「英国王のスピーチ」が有名ですが、この青い鳥は吃音者の方にぜひ見てもらいたい作品です


青い鳥

DAFアプリ

僕は、電話をするときにかなりどもるのですが、そんな時に無くてはならい強い味方がDAFアプリです。

DAFとは、自分が喋った言葉がコンマ数秒遅れて聞こえてくる装置です。
何の効果があるの?と思われるかもしれませんが、「大勢で音読している時」や「誰かと一緒に挨拶する時」などを思い浮かべてみてください。
誰かと一緒に喋るときってどもりませんよね?
この効果を取り入れたのがDAFです。
そしてそれをスマホのアプリにしたのがDAFアプリです。

DAF専用の機械は楽天売っていますが、数万円する高価な機械です。
ですがアプリであれば100円くらいで買えます。


DAFアプリ
DAFアプリ

ちょっとふざけたアイコンですが意外とシッカリした作りになっています。
僕が買ったときは85円でした。
その他にも色々DAFアプリがあるので、自分にしっくり来るのを探してみるのが良いと思います。

あとDAFを使うには、アプリの他にマイクとイヤホンが必要になります。
以下の商品は、ピンマイク式、小さなマイク、片耳イヤホン、コード巻取り式などDAFを使っているのが目立ちにくいのでオススメです。
僕が買ったときは700円くらいでした。


スマホ用イヤホンマイク

僕は、お客さんの前でイヤホンを付けられないので、主に電話をするときにDAFアプリを使ってます。
会社の上司や同僚に相談して、電話の時だけイヤホンを付ける許可をもらいました。
自分の場合は、DAFアプリを使うと滅多にどもらないです。

人によって効果はマチマチだとは思いますが、スマホを持っていれば1000円くらいで試せるのでオススメです。

流暢にどもるトレーニング

どもっているんだけど、他の人は自然に喋っているように見せるトレーニングです。
この上手にどもるトレーニングは、吃音と生きていくのに欠かせない物になりました。

僕は、色々なトレーニングや教材を試してきた経験から「吃音は治らない」派の考えを持っています。
この辺りは、人によって考え方はあると思いますが、僕は治らないというスタンスでいます。

そのため「吃音を改善させる」というよりも「吃音と上手く付き合っていく」という方法を好んでいます。

流暢にどもるトレーニングに興味をもったのはこの動画を見た時です。

喋っているのは吃音者の方で、どもってはいるそうですが、僕から見ると全然分かりませんでした。

世の中には色々な吃音トレーニングがありますが、そのほとんどが「吃音は治る」派です。
僕は「吃音は治る」という甘い誘惑に負けて色々なトレーニングを試しましたが、効果はほとんどありませんでした。
この辺りは、他の吃音者の方も同じような経験があるのではないでしょうか?

ですが流暢にどもるトレーニングは「吃音は治らない」と明言しています。
そのうえで、吃音と上手に付き合っていきましょうというスタンスのトレーニングです。
このあたりの考え方にとても共感できたのが流暢にどもるトレーニングを始めるきっかけです。

トレーニング前の僕は、
「か、か、か、かぁ~ぶ式会社○○の・・・」
という感じでどもっていたのですが、

「っ株式会社○○の・・・」
という感じで、最初にちょっとつっかえますが、他の人から見ると自然に話せているようです。
(上司と同僚が「さっき普通だったじゃん(笑)」と言っていました)

僕は、電話をDAFアプリの力で克服できたのですが、お客さんと対面で話すときはDAFが使えないため、そこの穴埋めにこのトレーニングがとても効果的でした。


流暢にどもるトレーニング

余談ですがこの「流暢にどもるトレーニング」は、子供にも効果があると書いてありました。
ですが僕の個人的な考えだと、子供にはちょっとオススメできない気がします。
その理由は、子供に吃音を意識させてしまうことになるからです。
僕自身もそうだったのですが、意識してしまうと、吃音が定着してしまいます。

子供には、吃音を意識させずに自然にどもりが無くなっていくのが望ましいと思います。
それには、このようなトレーニングを使うのではなく、「吃音を意識させない」周りの配慮こそが必要じゃないかなと。
特に年配のおじいちゃん・おばあちゃんは、吃音に対する理解が浅いので「ゆっくり話せ」「落ち着いて」「みっともない」という言葉を悪気なく子供に言ってしまいがちです。
その辺りを親御さんがコントロールできれば、子供の吃音は自然に治るのではないでしょうか。

なのでこの「流暢にどもるトレーニング」は中・高校生~社会人の方にオススメします!

まとめ

ここで紹介した「青い鳥」「DAFアプリ」「流暢にどもるトレーニング」は、吃音者の方に一度は試してもらいたいアイテムです。

特に「流暢にどもるトレーニング」は吃音の負担をかなり軽減してくれるのでかなりオススメです。
その補助にDAFといった感じでしょうか。
(職場によっては、イヤホンを付けることになるDAFが使えないという話も聞きましたので。)

「青い鳥」は、辛いことがあった時に見て、元気をもらっています。
(たぶん20回は見てます・・・)

僕自身、この3点で普通に仕事ができ、普通に暮らせるようになりました。
皆さんもご興味あればお試しください。

本当にオススメです!